2024.11.25
マルチビーム音響測深装置を用いた駿河湾調査
海と地球の科学技術コンサルタント
2022.05.23
今年も「株式会社ヤマリア(以下、ヤマリア)」様の「アオリコミュニティ~アオリイカ産卵床設置支援プロジェクト」において、神奈川県真鶴市岩漁港沖で「岩ダイビングセンター」様のご尽力のもと産卵床が設置され、当社水中タイムラプスカメラを設置いただきました。産卵床設置の際には、産卵床となる樹木の切り出しから設置の準備まで参加させていただきました。その様子は「ヤマリア」様の以下のHPに掲載されています。
https://www.yamaria.co.jp/activity/aori_community/detail/206
また、神奈川県三浦郡葉山町芝崎海岸沖では「葉山のダイビングショップNANA(以下、NANA)」様のご協力のもと、アオリイカ産卵床に当社水中タイムラプスカメラを設置いただきました。「NANA」様の以下のyoutube動画では、海中での産卵床設置やタイムラプスカメラ設置の様子を見ることができますので、ぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=vXg0gjTSP_A
産卵床付近でのアオリイカの行動を観察するため、4月下旬から当社のタイムラプスカメラを設置し撮影を開始しています。8月までの間、海中で5分に1回、産卵床に集まるアオリイカや他の魚類の様子を撮影し続けます。
アオリイカは、毎年12月~7月頃に産卵するといわれています。産卵時期が長い理由として、産卵回数が多いことが挙げられ、なんと産卵回数は同じ個体で10回に及ぶことがあるそうです。産卵場所は、海藻や海底に沈んだ倒木の枝葉の中心部が好まれ、生育に最適な場所を選んで卵を産みつけているそうです。
近年、磯焼けにより海藻類が衰退または消失して、沿岸の海底が貧植生状態になっていることで、アオリイカの産卵場所が失われつつあります。そのため、人為的に産卵床となるような樹木などを海底に設置することで産卵機会を増やし、アオリイカ資源量を増やすことが産卵床設置の目的の一つです。
今年こそは産卵のタイミングをカメラで捉えることができるでしょうか?今回撮影された画像は本ブログやSNSでご覧いただけるようにする予定です。ご期待ください。
4月20日 葉山町芝崎海岸沖に設置された様子
※「NANA」様提供
4月25日 真鶴市岩漁港沖に設置された様子
※「岩ダイビングセンター」様提供
5月21日 真鶴市岩漁港沖の産卵床付近の様子
※「岩ダイビングセンター」様提供